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2021年8月18日
お墓参りに行ったりしてお盆を過ごした院長です。
今年から保険導入されているチタンクラウンについて書いていこうと思います。
まず背景としましては今まで保険の銀歯は金銀パラジウムという合金を使用しています。
車の自動車の排気ガス中の有害物質を取り除くための触媒(三元触媒)として使われています。自動車から排出される有害物質には、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素がありますが、プラチナ又はパラジウムを触媒に使うことで、炭化水素を水に、一酸化炭素を二酸化炭素に変換できます。自動車産業の方で多く使用されているため歯科で使用するパラジウム価格が高騰していました。
他にも、パラジウムは装飾品(プラチナの割金)や電子部品(コンデンサー)などにも使用されています。パラジウムの供給ソースは、ロシアと南アフリカ共和国の2カ国で、世界全体の約85%を占めているといわれており、偏っているのが特徴です。政治的な要因もありそうですね。
歯科では価格が高騰いているため保険の被せ物はCADCAM冠に移行していますが、奥歯は銀歯がいまだに使用されています。チタンクラウンは金銀パラジウムに変わって保険では単冠でのみ認められています。
チタンと金銀パラジウムの違いについてですが、
硬さはやや金銀パラジウムより柔らかいようですが素材的にはあまり変わらないようです。チタンはインプラント に使用されているように非常に生体親和性が高い金属で、金属アレルギーが少なく腐食や劣化が少ないというメリットがあります。しかし加工が難しく対応してくれる技工所が少ないというデメリットはあるかもしれません。
私は金属アレルギーなので、時計はチタンの時計を所持していますし、ハンコもチタンのものを使用しています。ゴルフクラブや軍事産業、人工関節などにも使用されているようですね。
ただ歯周病に罹患し動揺している歯は連結して固定するケースやブリッジなどではチタンは使用できないためまだまだ金銀パラジウムは使用する事はありそうですが保険で単冠であればチタンを使用していきたいと考えています。
話は変わりますが、
母校訪問&網走湖畔ライドに行ってきました。
何と来年100周年らしいですね。呼人の方まで行って天都山登ってきたのですが天都山結構キツかったです。でもいいトレーニングになりました。パンクもしましたしね。
結構なロードバイカーが知床に向かっていました。自分も今度チャレンジしてみたいと思います。流氷科学館がきれいになってておすすめです。
流氷科学館で買った蟹ラー油がすごく美味しくて毎日食べています。また太ってしまうかもしれない、、、
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年8月7日
体重が77.1kgになりついにBMI24と肥満を脱出した院長です!!
ロードバイクのおかげです。このまま75kgを目指したいと思います。
さて今まで私はあえて体重を公表してきましたが、これは自分へのプレッシャーとともに、歯周病と肥満の関係について肥満の自分では語れないと思っていたからです。(笑)
新潟大学と理化学研究所からの報告で明らかになった肥満と歯周病について今回触れていきたいと思います。
内容は、新潟大学と理化学研究所のプレスリリースより引用させていただきます。
歯周病は口腔内の慢性感染性疾患ですが、肥満者でなぜ歯周病に罹患しやすくかつ重症化しやすいのか詳しいメカニズムは不明でした。今回の報告では肥満者の腸内細菌は歯周病を増悪させることを解明したとのことです。(マウスでなので厳密に人で同じかどうかは更なる解明が必要です。)
余談ですが、本当に綺麗な歯周炎モデルマウスだと思いマウス(笑)自分も歯周病モデルマウスは作成を試みた経験がありますが本当に難しいと感じた記憶があります。
以前より、腸内細菌が口腔内の細菌に影響を与えるなどの報告はありましたが、腸内細菌から直接の影響を与えるメカニズムは新しいと感じました。
この報告はあくまでマウスなので尿酸値を下げればいいと簡単に解釈しては行けないと思いますが、口の中だけでなく腸の中もきれいにしておかなくてはいけないのかもしれませんね!!
また話は変わりますが、、、
洞爺湖一周ライド行ってきました。感想としては結構平坦が多いので負荷はそんなに強くなくさらっと走れるコースなのではないでしょうか?
今度はニセコ羊蹄山らへんにいきたいなと思ってます。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年7月30日
暑い日々が続き口の乾燥を感じている院長です。
私は、午前1ℓ午後1ℓ水分を取るようにしています。まめに水分取るようにしましょう。
今回は口腔乾燥症についてです。以前取り上げた口腔機能低下症に関連した内容になります。
まず口腔乾燥症とは、唾液の分泌量の低下で起こります。ちなみに1日の唾液の分泌量は1〜1.5リットルほどで三大唾液腺(耳下腺,顎下腺,舌下腺)と 小唾液腺(口蓋腺,口唇腺など)から分泌されます。原因は脱水、口呼吸、シェー グレン症候群や慢性関節リウマチなどの膠原病,糖尿病,唾液腺疾患(腫瘍などでって摘出や癌の放射線治療)、薬物(高血圧など)、加齢によって起こります。
口腔乾燥症になると、虫歯、歯周病が悪化することに加え、唾液がない事で口が擦れやすくなり義歯や口内炎などが起こりやすくさらには嚥下障害、誤嚥性肺炎に繋がる可能性があります。特に高齢者の方には食事を取る事ができなくなってしまうので死活問題だと思います。
確かに、実際患者さんを診ているいると粘膜や舌をミラーで圧排する時に抵抗を感じる患者さんは唾液が少ない方が多いと思いますが、実際診断したり対策をとる事があまりできていないと思っておりました。特に高齢者はたくさんの基礎疾患を持っている事が多いのでどの薬が唾液分泌を低下させているのか特定は困難なこともあります。
診断についてですが、問診(アンケート)、唾液分泌量(ガム法、吐唾法)、湿潤度(口腔水分計)などから総合的に診断するとされています。非常に多くの検査が必要ですね。。。
実際には上記のような診断基準を用いる事が多いようですが、私は口腔機能低下症の診断基準(湿潤度と唾液量)に従おうと思います。
2秒で測定できるみたいですが、なかなか自分では難しいです。
口腔乾燥症と診断されたらどうすればいいのか、、、
原因薬物の変更、シェーグレン症候群や放射線障害の場合には,サリグレンやエボザック,サラジェンなどの唾液分泌改善薬、漢方薬(白虎加人参湯,麦門冬湯,滋陰降火湯,十全大補湯,八味地黄丸,柴胡桂枝乾姜湯,五苓散など)
他には、口腔のリハビリテーション、口腔ケア(高分子ヒアルロン酸ナトリウムを配合した洗口液絹水などを人工唾液)などがあります。
状況によって的確なアドバイスができたらいいなと思っています。
話は変わりますが、、、
ついに念願の小樽まで海鮮丼ライド行ってきました。
朝7時とかどこもお店やってないですが、このお店の方が「朝飯食べて行きなよ」って言ってくれたのでガッツリ行きました。カロリーそのまま補充してしまったな、、、
んで帰りですが、
途中星置あたりで止まろうとしてビンディングシューズが外れない事態が発生し無事に落車しました。立ちゴケですね。
コースとしては峠があって平地があって非常にいい練習になるなと思いました。また朝飯くいに小樽ライドしたいです。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年7月18日
暑くて寝つきが悪い院長です。(78kg)
最近ロードバイクのおかげか77kg台も見えてきました。今後も頑張りたいと思っています。
歯周病や虫歯は遺伝するのか?というタイトルでお話させていただきたいと思います。当院では初診の時にパノラマx線を撮影し歯周病の状態や虫歯の有無、顎関節や上顎洞炎などがないか診断しますが、明らかに若いのに歯周病とか虫歯が多発している場合も少なくありません。そういう方は往々にして治療の反応が良くないことも多々あります。そういう方はなぜ歯周病や齲蝕が進行しやすいのか参考になればと思い今回調べてみました。
この論文は、ヨーロッパ歯周病学会の出している論文で著名な先生方がまとめたコンセンサスレポートで信頼できる内容と思いますので今回ここからわかっていることを紹介したいと思います。(2017から4年経っているのでもしあたらいい知見があれば教えていただきたいと思います。)
まずしっかり前提としてお話しておかなければならないのは、齲蝕と歯周病は細菌感染による疾患ということです。ですから細菌の量を減らすことやバイオフィルムを除去することには変わりはありません!!
あくまで遺伝に関係しているところは上記の宿主因子、環境因子、咬合因子と思います。
遺伝による影響は結構大きく最大で50%(健常者に比べ)影響があるとされているようです。
具体的にどのような事がわかっているかというと
歯周病:以下の遺伝子に異常があると健常者に比べ歯周病を悪化させやすい
ビタミンD受容体(ビタミンDはβ-ディフェンシンを通じてP.g菌の抑制や炎症性サイトカインを下げる働きをしているため異常があると悪化しやすい)
Fcγ受容体ⅡA(抗体の受容体異常により免疫機構が働かない)
IL-10(抗炎症性サイトカインの異常があると炎症を抑える事ができない)
齲蝕:
エナメル質形成不全(AMELX,AMBN,ENAM, TUFT, MMP20, KLK4これらの遺伝子に異常が認められるとエナメル質形成不全が起こるとされている)
唾液特性(AQP5アポクリン腺遺伝子の異常により唾液の性質が変わる)
免疫調整(免疫の異常により齲蝕が多発する)
食事の好み(これも遺伝するらしいです)
以上遺伝子異常に関する事でエビデンスがある事を取り上げました。
遺伝子異常は調べる事ができるのですがおそらく高額になると思いますので、どちらかというと歯科医師がわかっておいた方が良い事だと思います。当院では唾液検査を導入し細菌数や唾液の緩衝能など調べる事ができますから治療の参考になれば良いなと思っています。
話は変わりますが。。。
手稲山登ってきました。最初の1/3の傾斜がキツすぎて心が折れそうになりました。でもここを経験すれば、多少の山や余裕に感じています。
最近西区、南区と熊が出現してなかなか練習に行けないのがもどかしいです。
皆さんも気をつけてくださいね!!
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年6月28日
最近DIYにハマり壁に穴を開け始めた院長です。
当院スタッフ全員コロナワクチン接種完了いたしました。やはり熱や倦怠感などの副作用が出たみたいで休むスタッフもいましたが、自分たちが感染することもそうですが患者さんに移してしまうリスクを考えると少し安心です。もちろん感染対策はこれまでどうり行っていく予定です。
東京や北海道が緊急事態宣言というのもあり、5月に行われた春季日本歯周病学会と6月開催の日本顎咬合学会はオンラインで学会参加することができました。
いい点は、暇な時いつでも気になるのを何度でも試聴できるっていうのが大きいですね!!しかし、高い集中力を維持したり、実際に会場で見るような「絶対に何か持って帰る!!(もちろん知識)」気概が保ちづらいですね。僕はやはり話し手から直接聞きたいです。
患者様からも、テレワークでコーヒーたくさん飲んだり食べ物食べながら仕事したり、タバコ吸い放題とかいろいろ聞くので全てオンラインていうのもあまり良くないのかなとも思いますね。健康的なところは自分で管理しないとですね。
ちなみに、日本顎咬合学会というのは歯周病だけではなく義歯から歯内療法、噛み合わせ治療など幅広く知識が得られるので毎年とても楽しみにしています。いつもは東京国際フォーラムでやっていますね。会費は高いですが、その分多くの刺激をいつも頂いてます。来年は行けたらいいなと思います。秋の歯周病学会はワクチン接種している事が条件になるみたいな噂がありますが、今後そういう風になっていくのでしょうか?
さて、話は変わりますが、
小林峠に行ってみました。ロードバイク乗りには定番の練習場所みたいで4人くらいに見かけましたね。徐々に体力と脚力がついてきているのを実感してきました。なんかどんどん自分に負荷をかけて行きたくなってきます。
山登りもいいですが今度は目指せ100kmを達成したいと思います。
でも体重減らねんだよなぁ。。。
サイクルブログになってるようなので次は真面目な事書きますね!!
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年6月18日
先日2回目のワクチン摂取し、だるおもな院長です。
昨日2回目の摂取を終えました。自分が打って感じたことなどを書きたいと思います。
自分は24軒のコープの医療モールにある「なかや内科クリニック」さんで摂取しました。看護師さんがととてもフレンドリーなクリニックでいつも健康診断で毎年お世話になっているし予約もスムーズに取れましたのでお願いしました。1回目は5月末くらいに接種したのですが、その時は打って次の日に腕が痛くなりややだるい感じです。でもその次の日には通常どうりだなと思います。
さて2回目。。。
先に接種した知り合いや患者さんから2回目は、熱がでた、仕事休んだなどと聞いていたのでかなり警戒していました。
しかし、接種した夜は寒気があり熱出るかなって思いましたが自分は発熱はありませんが、倦怠感と腕の痛みはやはり1回目と同じくあるかなと思います。
昨日の話なのでもしかしたらこの後急変するかもですけど、新型コロナが落ち着き早く平穏な日常に戻れるように祈っております。
話は変わりますが、最近ハマっているロードバイクについて
病院内に自転車保管しているのですが、それを見た元自転車部の患者様からおすすめの練習場所として平和の滝を紹介して頂いたので、、、
休日の朝6時にいってみました。早朝にした理由としては車が少ない、日中は子育てなど妻の目線が怖いなどが挙げられます。
いざ行ってみると、西野から平和の方までずっと坂になってまして、まぁキツイ。残り800mさらに激坂。。。途中足をついてしまいました。
到着した状態が下の写真です。
よくよく知らべたら心霊スポットで有名な場所みたいですね笑
なんか淀んだ雰囲気を感じた気がします。けど練習には良いのではないでしょうか?登山される方や同じようなロードバイク乗りの方がいましたね。車どうりはほぼないです。夜は絶対に行ってはいけない気がします。
1時間半で772カロリー消費できました!!やはりヒルクライムはカロリー消費の効率がすごくいいですね!!
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年5月10日
下の娘がなんとか100日を迎えましてお祝いをしたのですが、歯固めの儀が執り行われたのでそれについて調べてみました。
お食い初めとは、個人差はありますが、新生児の生後100日頃に乳歯が生え始めます。この時期に「一生涯、食べることに困らないように」との願いを込めて食事をする真似をさせる儀式です。 この儀式の起源は、平安時代から行われてきたものです。お食い初めの際に「お歯固めの石」と呼ばれる小石3つを食膳に添えて、丈夫な歯が生えるよう祈りを捧げる「歯がため」という儀式を行うところもあります。
歯固めについてです。100日くらいしてくると歯が生えてくるのでそのうずく感じの解消に使われたり、顎の成長、歯の萌出が促進される、噛む練習になるなどの良い面もあります。おしゃぶりは代用品にはならないので注意が必要です。おしゃぶりを長い間使っていると口腔習癖の原因になるので注意が必要です。
シリコン、エラスティック、木、米でできたものなどが市販されています。早い時期に使えると歯ブラシを口に入れた時の拒絶が減ることもあると個人的には思っています。しっかり消毒殺菌できる素材が良いと思います。
いつまで使ったら良いかですが、うちの子供たちは気がついたら使ってなかったという感じです。使わなくなったで良いと思います。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年5月9日
シラカバ花粉症でムズムズの院長です。
当院では唾液検査ができるようになりました。唾液からわかることって結構多くてそれを治療に役立てられないかと思い唾液検査を導入しました。
どんなことがわかるかというと、、、
唾液中の虫歯菌(グラム陽性菌)、酸性度、緩衝能、白血球、タンパク質、アンモニアの6項目です。ちなみに上記のデータは私のデータです。
虫歯菌:S.mutansなどを含むグラム陽性菌の数です。
酸性度:唾液のphのことです。酸性の場合歯が溶けている状態を示します。私のデータが酸性なのは30分前にコーラを飲んだからです笑しっかり測定する場合は2時間飲食を控えていただきます。
緩衝能:唾液の中和力を測定しています。高ければ中性に戻す力があります。以前ブログであげたステファンカーブを参照してください。
白血球:唾液中の白血球を測定しています。唾液中の白血球が多いということは歯肉や歯周ポケットから炎症の防御反応として白血球がたくさん出ているということになります。
タンパク質:唾液中のタンパク質を測定しています。歯肉の炎症があれば歯肉溝滲出液が増加しその中のおそらくアルブミンやIgG、IgMなどのタンパク質が増加することが想定されます。
アンモニア:唾液中のアンモニアの量を測定しています。アンモニアは口臭のもとになる物質ですね。口臭が気になる方は気になる項目ではないでしょうか?
唾液の採取には2時間飲食、歯ブラシ禁止などの制約はありますが簡単に測定でき、すぐに結果が得られます。某虫歯菌の検査キットは培養したりしますが、培養するということは検体の菌の増殖能力が異なるため結果に影響を与える可能性があるので培養せずすぐに結果が出るのはとてもいいことだと思います。
ちなみに私のデータは、コーラの影響が出ているため酸性度は高いですが、やや歯肉に炎症がある状態と推察されますね。
治療前に検査して治療が終わった時にどう変化したか見てみるのも良さそうですね。検査費用は一回2,200円です。ご興味ある方はご連絡ください。
話は変わりますが、gwはなかなか天気が安定しない日が多くほとんど室内で過ごしました。新型コロナウイルスの感染状況も札幌市は増加傾向でずっと家にいるのもただ太るだけというなかなか難しい状況が続きます。5月4日だけはものすごく天気が良かったので自転車で20キロほど外出しました。
豊平川のサイクリングコースは非常に走りやすくとても良かったです。
行きはウッキウキで楽しかったのですが、帰りが辛く自転車降りたらガクガク状態でした。全身筋肉痛のわりには570kカロリーしか消化できていないという、、、
今の目標は小樽まで行って帰ってくることです。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年4月23日
花粉症の気配を感じムズムズし始めている院長です。早いもので開院して2年が経ちました。これからも精進して参りたいと思います。
本日は口腔機能低下症について書きたいと思います。
まず口腔機能低下症とは?加齢によって体力や筋肉が低下する「サルコペニア」という現象が起こりますが、これが口腔内で起こり舌や口唇、嚥下などの機能が低下してしまうことを口腔機能低下症と言います。口腔機能低下症は、我々歯科医師が診断する名前ですが、オーラルフレイルは口腔機能が低下した状態の総称をいうみたいでほぼ同じ意味ということみたいです。
口腔機能低下症は、50代の半数くらいから認められるようです。わかりやすいのが食べこぼしや会話がもたつく、唾液が減少して物が飲み込めないなどで誤嚥性肺炎などの原因になったりしています。
舌の汚れや乾燥、残存歯数、咬合力、発音、舌圧、咀嚼機能、嚥下機能の診断基準は7項目で診断します。
当院では咀嚼機能検査としてgc社のグルコセンサーという機械を導入しました。
この機械は2グラムのグミを20秒咀嚼し10mlの水を含んで吐き出しグミに含まれるグルコースの量がどれだけ溶出したかで評価する機械で100mg/dL未満で咀嚼機能低下と診断します。
ちなみに私は178mg/dLでした。
高齢化社会のため今後はこう言った機能低下に対峙しなくてはならないのかなと思い導入しました。咀嚼機能改善のために例えば義歯を新しく作ったり口腔清掃状態が悪い場合は歯周治療やブラッシング指導など、舌や口唇の機能低下にはあいうべ体操などの機能訓練や咀嚼運動などを提案できたらいいなと思っております。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。2021年4月11日
3月で36歳になり年齢も体格もやや増加している院長です。
今回はデンタルプラークについて書こうと思います。今はデンタルバイオフィルムって言葉に変わってきているみたいです。ちなみに私生化学を専攻していたので微生物学は少し怪しいところあると思いますので、何かあればメールください(笑)
まずバイオフィルムってなんぞ?って思うかもしれません。バイオフィルムとは微生物の集合体のことです。 数種の細菌がコミュニティーを作って増殖した膜状のもので、細菌が外的要因(薬剤、体内の免疫反応、口腔内の環境変化など)から身を守るために作ります。 台所や風呂場の排水口や川底の石にヌルヌルとした膜ができることもありますが、あれがバイオフィルムです。
要は、普段の歯ブラシはこのバイオフィルムを壊すために行っていると考えられますね。今までだったらプラークコントロールって言ってプラークの付着で清掃状態を判断していましたが、ヌルヌルをとるためとなると大変そうです。
そもそもバイオフィルムってどのようにできるのでしょうか?
歯面は若干唾液の成分でヌルヌルしたペリクルというタンパク質に覆われます。そのタンパク質を足がかりに初期定着細菌がついてそれが成熟していくことになります。
ここで私が面白いと思ったのは、本来歯周病菌て嫌気性菌が多いと思っていたのですが、これらの細菌は定着菌の上に結合しているという点です。
さらに、バイオフィルムの成熟により抗生物質に耐性を持ったり、齲蝕原因菌と歯周病菌が共存したりなどの社会を形成するということです。ペリクルは唾液で形成されますが、その後のバイオフィルムの成熟をいかに止めるかが鍵となりそうですね。
つまりは何が言いたいかというとしっかりバイオフィルムを初期段階で破壊することが重要であり歯肉縁上では、日常のブラッシング、フロス、歯間ブラシを用いて、歯周ポケット残存している部分は我々歯科医師や衛生士がバイオフィルムの成熟を防ぐことが重要であると思います。
歯周治療を行う上で歯周ポケットが残存してしまう事はあるのですが、我々の役目はなるべくポケットを除去し浅いポケットにする、歯周ポケットが残ってしまった場合は、なるべく1、2ヶ月に一度歯周ポケット内のバイオフィルムを破壊することを心がけたいと思います。
なんか歯磨きしたくなってきましたね!
参考文献:Huang R, Li M, Gregory RL.Virulence. 2011 Sep-Oct;2(5):435-44. doi: 10.4161/viru.2.5.16140. Epub 2011 Sep 1.Bacterial interactions in dental biofilm
Valm AM.J Mol Biol. 2019 Jul 26;431(16):2957-2969. doi: 10.1016/j.jmb.2019.05.016. Epub 2019 May 17.The structure of dental plaque microbial communities in the transition from health to dental caries and periodontal disease
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。