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2021年7月18日
暑くて寝つきが悪い院長です。(78kg)
最近ロードバイクのおかげか77kg台も見えてきました。今後も頑張りたいと思っています。
歯周病や虫歯は遺伝するのか?というタイトルでお話させていただきたいと思います。当院では初診の時にパノラマx線を撮影し歯周病の状態や虫歯の有無、顎関節や上顎洞炎などがないか診断しますが、明らかに若いのに歯周病とか虫歯が多発している場合も少なくありません。そういう方は往々にして治療の反応が良くないことも多々あります。そういう方はなぜ歯周病や齲蝕が進行しやすいのか参考になればと思い今回調べてみました。
この論文は、ヨーロッパ歯周病学会の出している論文で著名な先生方がまとめたコンセンサスレポートで信頼できる内容と思いますので今回ここからわかっていることを紹介したいと思います。(2017から4年経っているのでもしあたらいい知見があれば教えていただきたいと思います。)
まずしっかり前提としてお話しておかなければならないのは、齲蝕と歯周病は細菌感染による疾患ということです。ですから細菌の量を減らすことやバイオフィルムを除去することには変わりはありません!!
あくまで遺伝に関係しているところは上記の宿主因子、環境因子、咬合因子と思います。
遺伝による影響は結構大きく最大で50%(健常者に比べ)影響があるとされているようです。
具体的にどのような事がわかっているかというと
歯周病:以下の遺伝子に異常があると健常者に比べ歯周病を悪化させやすい
ビタミンD受容体(ビタミンDはβ-ディフェンシンを通じてP.g菌の抑制や炎症性サイトカインを下げる働きをしているため異常があると悪化しやすい)
Fcγ受容体ⅡA(抗体の受容体異常により免疫機構が働かない)
IL-10(抗炎症性サイトカインの異常があると炎症を抑える事ができない)
齲蝕:
エナメル質形成不全(AMELX,AMBN,ENAM, TUFT, MMP20, KLK4これらの遺伝子に異常が認められるとエナメル質形成不全が起こるとされている)
唾液特性(AQP5アポクリン腺遺伝子の異常により唾液の性質が変わる)
免疫調整(免疫の異常により齲蝕が多発する)
食事の好み(これも遺伝するらしいです)
以上遺伝子異常に関する事でエビデンスがある事を取り上げました。
遺伝子異常は調べる事ができるのですがおそらく高額になると思いますので、どちらかというと歯科医師がわかっておいた方が良い事だと思います。当院では唾液検査を導入し細菌数や唾液の緩衝能など調べる事ができますから治療の参考になれば良いなと思っています。
話は変わりますが。。。
手稲山登ってきました。最初の1/3の傾斜がキツすぎて心が折れそうになりました。でもここを経験すれば、多少の山や余裕に感じています。
最近西区、南区と熊が出現してなかなか練習に行けないのがもどかしいです。
皆さんも気をつけてくださいね!!
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。