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2020年8月21日
夏にはめっぽう弱い院長です。お盆はお墓参りなどお盆らしいお盆を過ごしました。
今回は口呼吸症候群についてです。気がついたらポカンと口が開いていることはありませんか?
口呼吸とは、口唇閉鎖力(筋力)の低下やアデノイドや花粉症などの鼻疾患などで引き起こされ口が開いてしまうことを言います。
この口呼吸がずっと続くと口呼吸症候群はざまざまな異常を引き起こします。
小児期では、歯列不正や口が乾燥することによる虫歯の多発、鼻閉鎖による集中力の欠如により学力低下も報告されています。特に口の周りの筋肉は舌と密接に関係しており、例えば口の周りの筋肉が低下すれば代替機能として舌が突出したり舌の位置が低く(低位)なることが起こり、歯列不正の原因になります。
成人期では、小児期から継続しているケースが多くドライマウスによる虫歯、歯周病、免疫がいつも刺激されることにより風邪をひきやすい扁桃腺肥大など全身に影響が出るケースもあります。
大抵の場合小児期から続いているケースが多いため当院では、子供に対して口唇閉鎖力測定を行っています。
口唇閉鎖力が平均よりも下の場合、口唇閉鎖不全としてトレーニングを行う取り組みを始めました。もちろん鼻疾患がある場合とは状況が異なりますが、口の周りの筋肉が低下している場合では、筋力のトレーニングを行い閉鎖力の改善を指導します。
成人期の口呼吸は改善が難しいケースが多く、虫歯や歯周病が複雑に絡んでいるケースを見受けられます。
実際に、私が大学の歯周病科にいたときに重度の睡眠時無呼吸症候群の患者様がいました。その方は睡眠時にCPAPという酸素を口から送る装置を装着するため口が乾燥してしまい口呼吸様の状態になっていました。
上記の患者は非常に治療が難しく、患者本人はブラッシングなど頑張っていただくのですが炎症が引かず、歯周治療を行っても反応が悪いため非常に難しいと感じたケースです。この症例は歯周治療だけでは回復が見込めないと強く感じた症例です。
成人期の治療はできないのかというとそういうわけではないと思いますので、基本的に虫歯や歯周病治療に必要性があるのであれば成人にも口呼吸の改善を提言させていただきます。
いびきや口呼吸対策として口テープみたいなものがある様です。試してみるのも良いかもしれません。
榎本拓哉 院長 歯学博士
2009年 北海道医療大学 歯学部 卒業。